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Nintendo Switch の有線接続アダプタについて

こういうツイートが回ってきました。これについて、規格の面から言及したいと思います。

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まず、Wii U 純正アダプタの仕様についてです。

周辺機器 | Wii U|Nintendo

Wii Uを有線LANでインターネット接続する場合に必要となるアダプターです。 10BASE-T100BASE-TXに対応しています。

10BASE-T および 100BASE-TX というのは、主に通信速度に関する規格です。

簡潔に言うと、10BASE-T というのは最大 10Mbps の転送速度が実現可能な規格で、100BASE-TX というのは最大 100Mbps の転送速度が実現可能な規格です。
規格というのは、機種によって変わるものではありません。現在、ネットワーク(Ethernet)接続の規格を定めているのは IEEE という機関で、任天堂がいじれるものではありません

純正だから速度が上がるとか、安定するとか、そういうことは理論的に有り得ません。(回線の問題についても色々あるのですが、ネットワークは複雑すぎるので割愛します。)
再度書きますが、純正アダプタだろうが、非純正だろうが、速度差が出ることは考えられません。また、速度差について言及するなら、せめて数十回計測してその平均値を見るべきです。なぜなら、インターネットでは様々な経路でデータが伝わるため、一度の計測だけで必ずその値になるとは限らないためです。また、このタイプのオンラインゲームでは転送速度より応答速度の方が大事なので、それを重要視したほうがよいと思います。

次に、Nintendo Switch の「推奨とされている」HORI アダプタの規格についてです。

LANアダプター for Nintendo Switch

対応規格:1000BASE-T, 100BASE-TX, 10BASE-T

この 1000BASE-T というのが、今回 Nintendo Switch で追加されたネットワーク接続の規格です。簡潔に言うと、最大 1Gbps の転送速度が実現可能な規格です。

もうおわかりかもしれませんが、規格を満たしていれば、どんな USB <-> LAN アダプタを使っても変わりません。純正だろうが、純正でなかろうが、ラグにも同期ズレにも影響はありません

上記の画像で Switch 純正(?)アダプタと Wii U 純正アダプタで速度差がついている理由はもうわかるかもしれませんが、Wii U 純正アダプタは、100BASE-TX(100Mbps) までしか対応していないからです。回線速度の理論値と実測値がかなり違うことは誰でもわかると思います。ただ、Splatoon をやる上で、ここまでの速度が必要かというと疑問です。数十回測定した ping 値(応答速度)と、数 Mbps の転送速度が出ていれば問題ないと考えられます。

また、少しちがう話になりますが、この HORI 社が出している LAN アダプタ、USB 3.0 に対応していません。なぜなら、USB 3.0 のコネクタの前バージョンとの区別のため青色を使用することが推奨されているためです。

Nintendo Switch の公式仕様を見てみます。

機能・仕様 | Nintendo Switch|Nintendo

USB2.0 で動作しますが、将来的に USB 3.0 に対応する予定です。

USB 3.0 というのは最大 5Gbps の転送速度に対応した最新規格です。正直、Splatoon をやるだけならここまでの速度は必要ないと思いますし、かなりのオーバースペックだと思います。
個人的に、Nintendo ライセンス商品とうたっておきながら、将来的に対応する規格で発売していないのは少し微妙な気持ちになります。

USB3.0 <-> LAN(1000BASE-T) の変換アダプタにはこういう商品などがあります。関連商品にも似たようなものがあると思います。USB3.0 対応、1000BASE-T 対応かどうかを調べれば、正直 HORI より性能がよいです。

ただ、知識をつける手間を省くという理由で純正を買う人はもちろんいると思いますし、企業に貢ぐという意味で買う人もいると思います。メーカー保証の点で値段差があったり、チップセットの差だったり、いろいろな観点から議論をするべきだとは思います。
それでも、「純正だからラグくない」とか、「純正じゃないから同期ズレが起きやすい」とか、そういうことを平気で言ったり言われたりするのはおかしいと思います。

何らかの参考になれば幸いです。